氏名:香月真由美(かつきまゆみ)
学歴:関西学院大学言語コミュニケーション文化研究科前期課程修了
《日本語教師》18年(中国の大学 6年、立命館アジア太平洋大学 7年他)
《家庭教師》6年
《塾講師》集団塾 5年半、個別指導塾 経営5年
資格:日本語教育能力試験/ IMトレーニングプロバイダー/ 福祉情報技術コーディネーター1級/ 小松式ビジョントレーナー3級/ 児童発達支援士/ 発達障害コミュニケーションサポーター
日本語教師を目指すまで
小学校5年生から英語を始め、せっかく習った英語を使いたいと、外国人と文通を通して交流しました。多い時には、ドイツ・アメリカなど10人もの文通相手がいました。英語が大好きになり、短大の英語学科に進学。24歳の時、1年間アメリカに語学留学し、帰国してから「今しかできない仕事って何?」と考え、旅行の添乗員になりました。6年半続けましたが、140回の海外添乗を経験しました。その中で、現地のガイドさんが流暢に日本語を話す姿を見て、日本語教師の道へ。
日本語教師になるまで
学習塾で非常勤講師として国語と英語を教えながら、福岡YWCAの日本語教師養成講座に2年通いました。その間に、もっと体系的に勉強したいと思うようになり、大学院進学を考えました。まず大学に編入し、2年で卒業後は関西の大学院に進学。言語学、主に英語と日本語の文法の違いなどを研究し、修士号を取得。日本語教師として経験を積むために、通っていた大学院と友好関係にある中国の大学へ。これが日本語教師としてのスタートです。
日本語教師として
中国での教師生活は6年。蘇州大学で1年、北九州市の友好都市である大連の2つの大学で5年。日本に帰国後、別府にある立命館アジア太平洋大学(APU)で7年日本語を教えました。50ヶ国以上の留学生を教え、異文化理解の楽しさと難しさを実感。任期満了を機に、2018年9月に地元北九州に。翌年4月から専門学校で日本語を教え始め、2020年4月からは短期大学でも教えています。自分が英語を勉強した時のようなワクワク感を学生に感じてもらいたいと思っています。
海外ルーツの子どもたちの学習支援
別府にいる時、ボランティアとして子ども日本語教室に参加。親の都合で日本に来た子どもたちが、日本語が全くわからないなか、小学校や中学校の教室に座っていなければいけない姿を想像すると、「何とかしなければ!」という気持ちになりました。それぞれの事情をかかえながらも、日本語の勉強に頑張る子どもたちの姿に、教える私も頑張る勇気をもらいました。北九州に戻ってから、黒崎の「にほんごひろば」でボランティアをしています。子ども達の笑顔は最高の癒しです。
学習障害 ディスレクシア(読み書き障害)を知る
2012年、「学習障害」の勉強を始めるきっかけになった本です。「読めなくても、書けなくても、ってどういうこと?日本人で日本語の読み書きができない??」この本を読み、井上さんの講演を聞きに行き、ディスレクシアの人がどんな困難さをかかえているのか、少し知ることができました。
私は日本語教師で外国人学習者に日本語を教えていましたが、「日本語は外国語だから難しい」と言える外国人と異なり、日本人は日本語の読み書きができて当然だと見られます。外国語として日本語を教えるという知識が、読み書きに困難をかかえる日本人の方にも役に立つかもしれないと思いました。それからディスレクシアの勉強を始めました。
ことば塾を開校
「日本語を教えたい、英語も教えたい、個人のペースに合わせて教えたい、その子に合った勉強方法を見つけたい」、これら全部を実現するには、自分で塾をするのが一番だということで、2018年12月に塾をオープン。漢字学習法、英語のフォニックス、学習障害、海外ルーツの子ども支援、これまでやってきたことは、どれも言葉に関するものばかり。それで「ことば塾」と名付けました。小さな塾ですが、縁あって出会えた子どもたちと一緒にたくさんの笑顔を作っていきたいです。
ことば塾のこれから
新型コロナがきっかけで、Zoomを使ったオンライン授業を始めました。この変化に大きなチャンスと可能性を感じています。対面にこだわらなければ、日本中、世界中、どこにいてもつながることができます。実際、アメリカに住む日本人の小学生にオンライン授業をしています。SNSを始めてみると、お子さんの学習に関する情報を探している人の多さに驚きます。北九州にある小さな部屋から、多くの正しい情報を発信し、必要としている人に届けます。言葉について、学び続けます。「文字と出会い 考え 伝える オーダーメイドの学び舎」であり続けます。